本に親しみながら 地域で季節の行事を楽しむ場
鳥居をくぐって右奥が東元町一丁目自治会公会堂
東元町文庫は、平安神社の境内にある東元町一丁目自治会公会堂で活動しています。入口正面の洋室に絵本を中心とした子どもの本があり、本の貸し出し、返却を行っています。隣にある16畳の和室では、読み聞かせや工作を行います。
東元町文庫は、松田節子さん※が、PTAの読書活動のメンバーと一緒に1973年に始めた活動です。
「活動の目的は、本に親しむこと。毎回、本の読み聞かせをしています。読み聞かせの後は、工作をします。毎月、「ひがしもとまちぶんこ」というおたよりを発行しています。そして、東元町文庫の特徴的な活動は季節の行事です」と代表の高島恵美さん。
毎年行っている季節の行事を教えていただきました。
※松田さんは、ぶんハピねっと「ひと」のページ、第2回でインタビューしています。活動開始までの詳細はインタビュー記事を参照して下さい。
代表の高島恵美さん
東元町文庫の季節の行事
4月 よもぎ団子づくり
(入園・入学・進級のお祝い)春休み中に、子どもたちと一緒に摘んだ「よもぎ」を使って。
5月 こいくぐり
(こいのぼりの鯉の中をくぐって遊ぶ)
7月 たなばた会
(ステージを使って劇などを上演する)
8月 夕涼みぶんこ
(8月最終水曜日に、みんなでカレーを作って、スタッフ手作りのお化け屋敷を楽しむ)
10月 ハロウィン
(子どもたちのファッションショーとパーティー)
11月 焼きいも
(20年くらい前まではさつまいもの栽培からおこなっていた)
12月 クリスマス会(ステージを使って劇などを上演する)
1月 干支折り紙とお正月遊び
2月 文庫こどもまつり
(子供たちが手作りのお店を出し、文庫通貨を使って売り買いして遊ぶ)
3月 春のお茶会(お茶の作法を学び、高学年の子がお抹茶をたてる)
地域に根ざした活動としては、国分寺市の『放課後こどもプラン』で国分寺市立第一小学校の放課後、学期に2回(年6回)語り、本の読み聞かせと工作を行ったり、もとまち図書館と一緒に、国分寺市立第一小学校へ読み聞かせの出前授業も行っているそうです。
現在、8名のスタッフで運営。スタッフは、子どもと一緒に文庫に来ていたお母さんたちがほとんどです。 文庫活動をずっと長く継続することがスタッフの皆さんの目標。
「工作や季節行事を毎年繰り返し行っていくと、子どもたちは自分でどんどん工夫するようになります。子どもの自由な発想で、行事を作り上げていく様子も見られます。結果として創造力や自主性も身に付き、子どもたちが劇などを上演したり、発表するチャンスがあり自信をつけていける場、成長して行ける場にもなっています。」とスタッフの皆さん。
文庫の魅力は、「気軽に来られて、子どもたちが年齢に関係なく関われるところ。思わぬ才能を発揮できるところ。点数をつけられることのない世界。友達ができるし、親でも先生でもない話のできるおばちゃん(スタッフ)がたくさんいるところ。お母さんたちのつながりもできるところ。」とスタッフの皆さんが話してくださいました。
読み聞かせが始まると静かに聞き入るこどもたち
読み聞かせが始まるまで、子どもたちは部屋の中を楽しそうに走り回っていました。
子どもたちが走りまわって、エネルギーを発散したころを見計い「読み聞かせを始めます」とスタッフが声をかけると、子どもたちは本を読むスタッフのそばに集まり、おとなしく座って絵本の世界に入り込んでいました。
折り紙で作ったかえる
取材した日は、絵本を2冊読んだ後に、折り紙のかえるを作り、作ったかえるを使って ジャンプ競争をして楽しみました。
優勝者にはスタッフ手作りのメダルが授与されました。
ちょうど学校帰りに文庫に来た中学生がいたので、話を聞いてみました。「部活の無い時に時々、おばちゃんたちに会いに立ち寄ります。将来保育士になりたいので、小さい子に会うのも楽しい。」とのこと。小学校4年生から6年生までよく文庫に来ていたそうです。
スタッフが子どもたちに丁寧に折り方を教えていました
文庫の活動では、お茶会でお抹茶をたてたことがうれしかったと話してくれました。
東元町文庫の活動は、読み聞かせまでの自由に走り回る「動」の時間、絵本に集中する「静」の時間、工作をして作品で遊ぶ「動」の時間で組み立てられています。色々な面で子どもたちが飽きないように工夫され、毎回、スタッフの方が入念に準備されていてました。
中学生の話からも、子どもたちにとって親や先生以外の大人に出会える貴重な場所だと思いました。
左から松田節子さん、神田佐和子さん、代表の高島恵美さん、青木万里さん
髙島さんのぶんハピ 国分寺歴 35年
自然が身近に感じられること
野川。鴨、鯉、カメなどがいて、自然を身近に感じられます。
青木さんのぶんハピ 国分寺歴 8年
自然が多く利便性もあること
自然が多いこと。その一方で駅付近にはお店が多く便利なところ。
神田さんのぶんハピ 国分寺歴 37年
昔と変わらない場所が残っているところ
近所で何年も前から変わらずにあるところ。生まれも育ちも国分寺なので、子どものころから変わらずにあるところを見つけると、国分寺の良さを思い出します。
子連れのぶんハピポイント
・親子で読み聞かせや季節の行事を楽しむことができます。
・親子で楽しめる簡単な工作を覚えることができます。
・年齢の違う子どもたちとの交流ができます。
取材:ぶんハピリポーター
施設情報
東元町文庫
電話番号:042-324-9811
住所:国分寺市東元町1-29-20
東元町一丁目自治会公会堂(平安神社内)
活動時間:水曜 14:30~16:00(読み聞かせは15:00~)
*休日と重なったらお休み。
*学校がお休みの期間(夏休み等)は原則お休み。特例あり。
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●チェックポイント
* 玄関に数段、段差有 |