公民館の子育て支援事業「幼い子のいる親のための教室」紹介

「幼い子のいる親のための教室」とは? 

 国分寺市内の公民館で行われている、子育て支援事業。幼い子を育てる人たちが子育てで感じている疑問や悩み、家族のこと、自分の生き方などを地域の仲間と話し合う目的で、各公民館にて年1回開催されています。

開催時期は公民館によって異なり、毎年他の子育て支援講座との兼ね合いを考慮しながら決められています。教室に参加している間は、お子さんを公民館内の保育室に預けるので、お母さんが自分自身を見つめる貴重な時間になります。また教室を通して地域に仲間をつくり、子育てを支えあう関係ができるので、講座が終了したあとも、引き続きグループ活動を始める人達もいます。

※教室の参加募集は、公民館だよりやホームページにてお知らせしています。地域の仲間づくりが大事な要素になっているので、市内在住者であることが条件になっています。

各公民館が独自に講座を企画しています。どんな講座を企画されているのか。保育室ってどんなところ?保育してくれる人は?などアンケートに答えていただく形で取材しました。

 

「幼い子のいる親のための教室」開催の経緯

昭和46年、公民館で小さい子ども同伴で活動していたお母さんのグループが、「『教育講座』の時に保育をしてもらいたい」と公民館に要望しました(この時は、先輩グループがボランティアで保育を行っています)。「子育てをしている時期こそ、自分の生き方や子どもの発達について学習したい」というお母さんたちの強い思いを受けて、今に至っています。

昭和47年に保育者の賃金が予算化され、保育室は上記のことを受けて本多公民館から順に各館に設置されました。主催講座と自主グループ活動時に、保育室で保育を行うようになりました。

(本多公民館保育室は、昭和49年に公民館の向かいにある児童館内に設置された。その後、昭和58年の本多公民館改築の際に館内に設けられた。恋ヶ窪公民館は、平成21年まで和室を保育室として利用した)。

子どもたちの保育室での過ごし方

保育室の入り口には子ども達が大好きなアンパンマンがお出迎え(恋ヶ窪公民館)

お母さんたちが教室に参加している間、子どもたちは保育室で過ごします。各公民館に保育室が設けられており、原則子ども3名に対して1名の保育者がつきます。

保育費用は無料で、おやつ代(1回40円×回数)のみ徴収とのこと。2時間の教室の間、子どもたちは、保育室にあるおもちゃで遊んだり、おやつを食べたりして過ごします。初めて親から離れる子でも、保育の間ずっと泣いているということはないそうです。保育者は、子どもたちが遊び始めるに至る見通しをもっています。「泣いている子も他の子が楽しそうに遊んでいるのを見て、自分も一緒になって遊び始めますよ。」と担当の方がおっしゃっていました。また、事前に開催される保育のオリエンテーションで、自分の子どもに関することを保育者に直接伝える時間があるので安心です。対象は、生後6ヶ月から小学校入学前まで。赤ちゃんから幼児までが一緒に保育室で過ごす時間は、集団生活に入る前のよい経験になるようです。

保育室利用について

明るく広々とした保育室(本多公民館の保育室)

保育室は「幼い子のいる親のための教室」以外の人も利用することができます。

利用条件

ⅰ)市内に住所を有する生後6ヶ月から小学校入学前までの子どもを育てている保護者で

・保育付・託児付の公民館事業へ参加する人(保育費は公費負担)

・講座から継続してグループ活動を行う人(保育費は公費負担)

・グループが講演会や会議を開催するときに、子どもを預ける人(保育はグループ

で行う)

ⅱ)小学校入学前の子ども、及びその保護者で

・親子グループが学習会等を行う会場として利用する人(親子一緒に過ごす。利用者の半数以上が国分寺市内在住であること)

*保育室の利用についての詳細は各公民館の保育室担当の方にご確認ください。

 

この教室の内容や講師は、公民館ごとに企画し、依頼しています。

各公民館の2017年度の企画内容(毎年違う内容)について子育てカテゴリーで順次ご紹介します。

本多公民館

TEL:042-321-0085

住所:国分寺市本多1-7-1

幼い子のいる親のための教室 2017年度は10月~2月開催

また、2018年1月から「コミュニケーション講座」を5回開催。

 

もとまち公民館

TEL:042-325-4221

住所:国分寺市東元町2-3-13 2階

幼い子のいる親のための教室 2017年度は6月~1月開催

また、9月から「子育て中こそわたしのライフプランニング」を12回開催。

 

恋ヶ窪公民館

TEL:042-324-1926

住所:国分寺市西恋ヶ窪4-12-8

幼い子のいる親のための教室 2017年度は9月~1月開催

 

光公民館

TEL:042-576-3991

住所:国分寺市光町3-13-19

幼い子のいる親のための教室 2017年度は6月~11月開催

また、2018年1月から「お母さん応援講座(仮)」を5回と「お父さん講座」を開催予定。

 

並木公民館

TEL:042-321-9971

住所:国分寺市並木町2-12-3

幼い子のいる親のための教室 2017年度は6月~11月開催

また、11月から「環境について考える講座 ものづくりからエコを学ぼう」を5回開催。

 


子育てサークル バンビーニ

子育てサークル バンビーニ

バンビーニバンビーニを取材してきました。

バンビーニが活動している場所は、トミンハイム住宅の一角にある集会所。取材した日もたくさんの親子連れで賑わっていました。

4月に引越ししてきた親子からお話を聞くと、「初めは輪に入っていけないのではと心配したけれど『バンビーニ』は自由に出入りができる上、スタッフの方が親切で安心しました」とのこと。

「親子で自由にリラックスして、楽しんでいってほしい」という気持ちが伝わっているのでしょう。バンビーニを作った岡本麗子さんからお話を伺いました。

 

毎回人気の親子リトミック&ベビーマッサージ 講師の岩崎さんや長内さんは、バンビーニの利用者で、2人のお子さんのママ

毎回人気の親子リトミック&ベビーマッサージ
講師の岩崎さんや長内さんは、バンビーニの利用者で、2人のお子さんのママ

Q1 バンビーニはいつからスタートしたのですか?

13年前、4人の仲間と始めました。

 

Q2 活動内容は?

月に1回。室内では読み聞かせ、手遊び、英語リトミック、リトミック、ベビーマッサージ、工作、季節行事(ハロウイン、クリスマス)など。

年に2、3回は武蔵国分寺公園にて、外遊びもやりますよ。

 

クリスマスイベント時、 参加者のみんなで賑やかに記念撮影

クリスマスイベント時、
参加者のみんなで賑やかに記念撮影

Q3バンビーニを作ったきっかけは?

以前、小学校の教師をしていました。こちらに引越ししてきた当時、子育てサークルが近くになく、集会所もあまり使われていなかったので知り合いに声をかけて始めました。まだ自分に子どもがいない時でした。

トミンハイム内の掲示板に子育てサークル参加募集の貼り紙をしたところ、初めからたくさんの親子が来てくれました。

その後、市内の児童館や公民館で活動する子育てグループにも出張し、それぞれでサークルも誕生しました。

 

毎回、初めて参加する親子の自己紹介 同じ月齢のお友達を見つける助けにも

初めて参加した親子の自己紹介タイムが毎回あり、
同じ月齢のお友達を見つける助けに

Q4 活動を通して良かったことは?

親子の成長を見られること、そして何より皆さんに喜んでもらうこと。

実際にバンビーニに来ているお母さんから「お友達ができました」や「産後ブルーのときに外に出るきっかけになりました」などの声が寄せられるのは嬉しいです。

 

Q5 子供達に人気のあそびは?

エプロンシアターが人気です。遊びは色々な月齢の子どもが楽しめるように、色々なバリエーションを用意しています。バンビ日記という幼稚園の連絡帳のようなものがあり、参加したお母さんから感想を書いてもらうようにして、活動が一方通行にならないように工夫しています。

 

Q6 未就園児を持つ保護者へメッセージ

バンビーニは、出入自由。

親子一緒に心と体を育みながら、楽しく遊びましょう!

 

岡本さんのぶんハピ 国分寺歴 13年

真ん中に岡本麗子さん、左からスタッフの野村さん、蓑田さん、河野さん、岩崎さん

真ん中に岡本麗子さん、左からスタッフの野村さん、蓑田さん、河野さん、岩崎さん

円形公園〜姿見の池〜お鷹の道

自然がいっぱいで、癒しの空間です。子どもと一緒に新しい発見ができ、心身ともにリフレッシュでき、すべてを感謝と喜びにかえられる場所です。

 

 

 

取材:ぶんハピリポーター
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活動情報

バンビーニ

活動場所:泉町2-6公社トミンハイム国分寺泉町集会室、武蔵国分寺公園(年に2,3回外遊びあり)

連絡先:090-1416-1294(岡本)

開催日時:第3月曜 10:30〜12:00

会費:100円/1回

※参加者には毎回、ミニジュースなどのお土産があります。

●チェックポイント
 おむつがえ 

プレイセンター ピカソ

ニュージーランド生まれのプレイセンター
子育てを共に学び、親子で成長する遊び場

活動中は入り口にピカソの看板がかかっています

活動中は入り口にピカソの看板がかかっています

プレイセンター ピカソは、ニュージーランドで生まれたプレイセンターの活動を日本で初めて実践したグループです。活動拠点は、五日市街道沿いにある国分寺野中神明宮の共益公会堂内です。

ここで毎週2回(月曜と金曜)活動しています。また、毎月第1土曜は、近くの並木公民館にて学習会も行っています。

 

 

ピカソの立ち上げメンバーであり、今もこの活動を支えている、スーパーバイザーの足立隆子さんと海田みどりさんにお話を伺いました。

国分寺野中神明宮の鳥居をくぐって右手の建物が活動場所

国分寺野中神明宮の鳥居をくぐって右手の建物が活動場所

プレイセンターを知ったきっかけをお聞きすると「新聞でニュージーランドのプレイセンターに関する記事で初めて知りました」と足立さん。ちょうど足立さんが、母親へサービスを提供し、母親はサービスを受けるお客さんという状況になっている子育て支援のあり方に疑問を感じていた時期だったこともあり、子育て中の母親が主体的に運営に関わり、活動するというプレイセンターに興味を持ったそうです。

記事で紹介されていたスーパーバイザーの養成講座に、海田さんと一緒に参加。その後、足立さんの地元である小平市内でお試しの活動を行い、現在の活動拠点である国分寺市で2002年9月から正式にスタートしました。

*プレイセンターとは
ニュージーランド生まれの乳幼児と親のための遊び場です。活動の柱は

①子どもの自由な「遊び」

②親による自主運営

③親たちの学習会、の3つ。

プレイセンターには子育ての先輩(スーパーバイザー)がいて必要なサポートをします。困ったことがあってもみんなで話し合い、解決の糸口を考えます。

「今の日本は、学校で何でも教えてもらうのが当たり前の社会になっていますが、子育てだけは学校で教えてもらえません。そのため、子育てが苦になっているお母さんがたくさんいます。ピカソは子どもを育てる団体ですが、お母さんが親としてどうすべきかを学ぶ場でもあります。その結果として家族が一緒に成長することができます」と足立さん。

取材時は、みんなでお昼ご飯を食べる日だったようで、子どもたちもカレーに入れる野菜の型抜きをお手伝い

取材時は、みんなでお昼ご飯を食べる日だったようで、子どもたちもカレーに入れる野菜の型抜きをお手伝い

ニュージーランドではプレイセンターは、親の生涯教育+子どもの遊び場として位置づけられた活動です。ピカソではプレイセンターの理念に基づいて国分寺の地域にあわせた内容で活動しています。

普段の活動は、40畳もある広い和室にお絵かきコーナー、絵本コーナー、木のおもちゃコーナーなどを参加した母親達が設置、子どもは自分の好きなところへ行って、自由に遊びます。時には、母たちが自分の得意なことで先生となり講習会を行うこともあるそうです。教えてもらう側は学ぶ楽しさが、教える側は社会で役にたったという満足感を得ることができるよい機会になっているそう。

また、神明宮近くにある市民農園を借りて、野菜の栽培を行っているとのこと。作業は主に大人が担当するそうですが、子どもたちにとって、野菜の生長を観察したり、収穫を手伝うなど貴重な体験の場になっています。そして収穫したものをみんなで食べられるのは何よりの贅沢です。市民農園を通じて地域の人との交流にも繋がっているそうです。

子どもたちは40畳の和室でのびのび遊ぶ 手前はテントの引っ張りあい 奥ではお絵かき

子どもたちは40畳の和室でのびのび遊ぶ
手前はテントの引っ張りあい 奥ではお絵かき

今後の目標をお二人にたずねたところ「ピカソは10年以上活動が続いているので、母たちも自分がどのように動くべきか心得ていて、だんだんとプレイセンターのあるべき姿に安定してきました。ここを卒業してスーパーバイザーになった母親が私達以外に3名になりました。そろそろスーパーバイザーの世代交代をしていきたい」と足立さん。

海田さんは、「現在、日本に13箇所あるプレイセンターの数をもっと増やして、集団で子育てする環境を作っていきたい」とのことでした。

「ピカソに興味をもってくださった方には、まず、子育てを一人で頑張りすぎずに子どもと楽しくすごすことをここで体験してもらい、遊ぶことの底力に気付いてほしいですね。気軽に遊びに来てください」とのことでした。体験は、6回まで無料だそうです。

取材は、子どもたちが自由に遊んでいる部屋の中で行いました。
子どもが一人で上手くできないことがあると、近くにいる親以外の大人がさりげなくお手伝いする場面も。週2回の活動で顔を合わせているためお互いをよく知っていて、まるで大家族のようでした。あるママが、「ここにいると子どもを怒らなくてすむんです」と言っていたのが印象的でした。

 

足立さんのぶんハピ 国分寺歴 13年

子どもたちの絵を背に足立隆子(右)海田みどりさん(左)

子どもたちの絵を背に足立隆子(右)       海田みどりさん(左)

国分寺の近代的なところとのどかなところ

国分寺市内には、国分寺駅付近の近代的なところと、神明神社付近ののどかなところの両方あるのがいいですね。

 

海田さんのぶんハピ 国分寺歴 13年

国分寺の地元愛

国分寺市は市民活動に理解があってありがたいです。市民の方々が地元愛を持っているのもいいですね。

 

取材:ぶんハピリポーター

 

 

基本情報

プレイセンター ピカソ

活動場所:国分寺野中神明宮 共益公会堂

住所:国分寺市北町1-13-1

TEL:080-3080-1981(海田)

活動日時:月・金 10:00~12:00 第4金曜は午後まで遊ぶ日

水曜は小平中央公園で遊ぶ日、第1土曜は学びあい(並木公民館)

会費:入会金3000円(教材費含む)

月会費1500円/一家族(会場費・暖房費・駐車場代含む)

※6回まで無料で体験ができます

*赤ちゃん連れ特別料金(月会費無し)

生後6ヶ月まで 1回200円

生後7ヶ月~1歳まで 1回200円+月500円

ベビーチケット(200円×10枚つづり)を購入して参加したときに受付に渡す

ホームページ:pica-beans.com

●チェックポイント
 おむつがえ 
*駐輪スペース有、洋式トイレあり。駐車場あり(1台200円、ピカソ会費から支払い)

BOUKENたまご移転

BOUKENたまごが北口から南口へ移転しました

開催時には赤い旗が出ています

開催時には赤い旗が出ています

BOUKENたまごが2015年11月に国分寺駅南口から徒歩約1分の都営住宅1階に移転しました。以前の場所から3倍くらい広くなりました。ねんねの赤ちゃんと動き回るお子さんが遊ぶスペースを分けているので、安心して利用できます。

今までと同じく認定NPO法人冒険遊び場の会が運営していますが、2016年4月より協働事業から国分寺市の委託事業となりました。そのことにより事業内容が少し変わりました。

黄色い仕切りで守られた、ねんねの赤ちゃんコーナー

黄色い仕切りで守られた、ねんねの赤ちゃんコーナー

広い場所へ移転したためスタッフは2名から3名になり、さらに土曜の開催が月2回になりました。

専門職に相談できる日も増えました。カウンセラーの日は予約不要の上、無料で別室での相談が受けられます。

カウンセラーの日:毎週月曜と金曜10:00~14:00  第2月曜のみ13:00~16:00

助産師の日:毎週木曜10:00~12:00

 

ちょこっと気になる「チョコの日」:毎月第1土曜10:00~12:00(いつものひろばはお休み)

地域の情報の掲示スペースも,遊ぶスペースも広くなりました

地域の情報の掲示スペースも,遊ぶスペースも広くなりました

仲間づくりのきっかけになる日も増えました。仲間作りのきっかけになるようにと下記の日を設けています。

ふたごちゃんの日:毎月第1火曜 10:00~12:00

プレママ&プレパパカフェ:毎月第2土曜 10:00~12:00

パパの日:毎月第4土曜 10:00~16:00

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もちろん、これらの日以外にひろばに来て共通点のある仲間に会えることもあります。また、今後は仲間づくり講座も開催予定だそうです。

以前と同じように、大人も子どもも飲み物食べ物の持ち込み自由なので、お昼ごはんや離乳食を持ってきて食べることができます。コーヒー、紅茶、ハーブティーは1杯100円、クッキーやケーキは1袋150円で購入できます。

より国分寺駅に近くなったので、お買い物途中に、授乳やおむつ替え目的で利用することができて便利になりました。

なお、以前の場所で行っていた下記の内容は、現在行っていません。

・お弁当の販売

・たんまサロン

・手作り品とリサイクル品の販売

*不定期ではありますが、バザーの開催を予定していますので、リサイクル品は今まで通り受け付けています。

 

取材:ぶんハピリポーター

 

 

基本情報

東部地区拠点親子ひろば BOUKENたまご

住所:国分寺市南町3-9-25 都営住宅1階

TEL:042-312-0414

開催日時:月~金、第2・4土曜

10:00~16:00

休場日:毎月第3火曜、第3&5土曜、日曜

祝日、年末年始

HP  http://www.boukenasobibanokai.or.jp/tamago.html

●チェックポイント
 おむつがえ 
*駐輪スペース有(3台分)、電子レンジ使用可、子ども用椅子有

まちのおやこテーブル

食を通して大人も子どもも一緒に作る
地域とつながるみんなの場所

週末の公園開催では子どもが好きな本をみんなに読む企画も みんな絵本に集中しています!

週末の公園開催では子どもが好きな本をみんなに読む企画も みんな絵本に集中しています!

ぶんハピネットのブログでは何度か開催のお知らせをしているイベント、まちのおやこテーブル。

「まちのおやこテーブル」(http://machinooyako.com/)代表で”呼びかけ人”のヨーコさんが他の“呼びかけ人”の皆さんと企画し、平日の夜に一緒にごはんを食べたり、週末に子どもと料理を作ったり、公園でピクニックをしたり……。

食を介したイベントは、回を重ねるたびに試行錯誤しながら場所や形のバリエーションを増やしてきました。

子どものいる人も いない人も みーんな「まちのおや」
この辺りに住む子どもたちは みーんな「まちのこども」

がコンセプト。子育て中の親子と、まちに暮らす人がつながるための場づくりをされています。

開催時のスケジュール、適度な時間で無理なく、というのが平日の夜にはありがたいですね。

開催時のスケジュール、適度な時間で無理なく、というのが平日の夜にはありがたいですね。

「まちのおやこテーブル」は、ヨーコさんの育休中の切実な想いからスタートしました。第一子を手探りで子育てをしながら都心での仕事も続け、必死に毎日をこなしてきたヨーコさん。二人目の妊娠が分かり、一人でもめいっぱいの毎日がどうなってしまうのかと不安になったといいます。とはいえ、人にアウトソースまでして子育てするのは違う。そう感じたヨーコさんは、仕事と子育て両方にポジティブに取り組むためにはどうしたらよいか、自分には何が必要かを考えました。

その結果、子どものいるこれからの生活の中で自分が求めるのは、「人との繋がり」だ、と実感。人と繋がることができ、自分らしくいられる時間と場所を探したものの、思い浮かべたようなものは見つからず、ならばつくってみよう!と思ったのが、そもそもの始まりだったといいます。

平日の夜は、子どもの相手をしながら夕食を用意し、食べ終えると片付け、お風呂……と、慌しく、ときには殺伐としてしまうこともあった、というヨーコさん。それならば平日の夜こそ、人と会って、話をしながらくつろいで食事ができるという形がいいのでは、と自然に「食」を中心に据えた形が見えてきたそうです。

ご飯を作る回の深津さんと子どもたち それぞれ出来ることで楽しく参加

ご飯を作る回の深津さんと子どもたち
それぞれ出来ることで楽しく参加

まちのおやこテーブルでは、参加者は「お客さま」ではなく、共に場をつくる仲間として位置づけられます。子どもたちも、お客さまではなく「まちのこども」として、場作りに参加し、できることをどんどんやる、というのがこの場の大事なポリシーです。

国際モンテッソーリ協会※の公認教師でもあり、「まちのおやこテーブル」の“呼びかけ人”でもある深津高子さんは、「子どもはできない、のではなく、段階によってできることが違う。その子どもの年齢、発達段階に沿って、できることをやってもらうことはできます」といいます。

子どもたちにとっては、お店のお皿を運ぶというのも貴重な体験。真剣です

子どもたちにとっては、お店のお皿を運ぶというのも貴重な体験。真剣です

実は取材の日の夜も、まちのおやこテーブル開催日。「お手伝いお願いしまーす!」の声に「はーい!」と元気な声が上がり、お皿の縁をお腹につけ、両手でしっかり持った子どもたちが配膳をしていました。

「いつも思うのは、モンテッソーリで言う『子どもの発達段階』を知っていればお母さんはもっと楽なのに、ということ」と深津さん。例えば、“この時期にはこれが気になり、乱されると怒る(秩序の敏感期)”、など、子どもの育ちには普遍的な法則があるといいます。そうしたことをあらかじめ知っていれば、もっと余裕をもって子育てができるとのこと。

「これは子育て中の母親だけの話しではなく、“まちのおや”みんなが知っておくべきことだと思います。大人がみな子どもの法則を知っていれば、温かく見守ることができますよね」

食後は子どもはキッズスペースで楽しみ、大人はおしゃべりで交流タイム

食後は子どもはキッズスペースで楽しみ、大人はおしゃべりで交流タイム

キッズスペースでは、参加する子どもの年齢に合わせて深津さんが用意した絵本や粘土、おもちゃが並べられています。初めはおずおずと集まってきた子どもたちも、あっという間にその場にひきつけられ、粘土や絵本に積極的に手を伸ばしていました。

以前のまちのおやこテーブルで、キッズスペースのおもちゃを大人が並べ、片づけまでやってやる様子を見て、深津さんはショックを受けたといいます。現在は、使いやすく片付けやすいようにおもちゃが用意されているので、全て子どもたち自身が出し、しまうことができます。
「このスペースで遊ぶ様子を見ているだけで、『うちの子ってこんなこともできるんだ!』と、発見することがたくさんありますよ」という深津さんの言葉に、ヨーコさんも深く頷いていました。

最後に、今後「まちのおやこテーブル」ではどのような展開を考えているのかをヨーコさんに聞いてみました。

「本当の『まちのおや、まちのこども』を作っていくことですね。母親もまちの中で『わたし』を大切に活動できるようにしていければ、もっといい。まちを基盤にした仕事も生み出していけたらよいな、とも考えています。そのためには、いまの活動だけではなく、あらたなプロジェクトを立ち上げることもあるかもしれません」
ヨーコさんの視線の先には、世代や性別を超えて、人と人とが地域でやさしく繋がるコミュニティの姿がありました。

※国際モンテッソーリ協会 http://www.geocities.jp/ami_tokyojp/ami.html

モンテッソーリ教育について
参考: http://ikihug.com/kenkyu/montessori/tokucho.html#top

 

ヨーコさんのぶんハピ 国分寺歴 4年

代表で呼びかけ人のヨーコさん

代表で呼びかけ人のヨーコさん

武蔵国分寺公園

武蔵国分寺公園で、ピクニックしながら青空を眺めているときが、最高にHAPPYです!

 

深津さんのぶんハピ 国分寺歴 7年

深津高子さん

深津高子さん

カフェスロー

やっぱり、カフェスローかな(深津さんは、カフェスローのオーナー、吉岡淳さんのパートナーでもいらっしゃいます)。特にお店に入って右奥の、この窓際の席が気に入っています。ギャラリーや自然育児の会のスタッフやカフェ併設の「こどもパン」の店長さんが出入りする姿も見えるので、ちょっと声をかけてお話ししたりできて、いいコミュニケーションの場です。

 

 

取材:ぶんハピリポーター

青木さん2

 

活動情報

まちおやこマークまちのおやこテーブル

※過去のイベントの様子や今後のイベントの開催場所、日程などについてはホームページやFacebookページなどでご確認ください。

ホームページ http://machinooyako.com/

Facebook まちのおやこテーブル

twitter ‎@machinooyako

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