もとまち公民館 「幼い子のいる親のための教室」

自分らしさを大切にしながら
子どもと一緒に育ちを楽しむ温かな時間

もとまち公民館の南波素子さんにお話しを伺いました。

 

Q1.講座の特色

子どもの目にも楽しそうな、保育室入り口の看板

「もとまち公民館では、今期は早稲田大学の竹内麻子さんを講師に招き、『子どもを育て、自分を育てる』と題して『親の感情・子どもの感情』、『レジリエンス ※』、『(大人のための)絵本セラピー』など、親と子の心を理解し、様々な角度から子育て中の思いを考え、共有する時間を過ごしています。

自分らしさを大切にし、仲間と共に力づけ合いながら成長することで、心の余裕を取り戻して自立していくことを学べる、温かな場です」

※レジリエンス 困難や逆境に直面、経験した時に、一時的に落ち込んでもしなやかに回復し、糧として成長していく力のこと。

 

Q2.講座の内容・進め方

子どもたちは、自分のマークの場所にくつを入れます

「教室では、はじめに『自分が呼ばれたい名前』を名札に書き、その名前で呼び合うことで距離を縮めました。毎回初めに、『この1週間で一番印象に残ったこと』、『参加するにあたって、今の気持ち』などを一言ずつ話します。毎回講座の終わりには振り返りシートを書いて、次回その内容を共有しますが、他の人の感想や考えを知ることができ、とてもよいものですよ。

話し合うテーマについては、参加者の興味や話し合ってみたいことも初回に聞き取り、取り入れながら進めています」

 

Q3.保育室について

きれいに分類されたおもちゃコーナー

「ベビージムやおままごとセット、電車など、いろいろなおもちゃがあります。すべり台のような大型の遊具がないので、年齢の小さい乳児たちがいる中で大きな子が走り回ることもあるため、配置には工夫を凝らしています。ベビーベッドは2つあります。

はじめは一人で遊ぶ子、保育者と一対一で遊ぶ子などが多いですが、回数を重ねるうちに、

他の子の遊びの真似をすることから始まり、子ども同士関わり合いながら、集団で遊ぶようになっていきます。 泣き止まない子は抱っこしたりおんぶしたりしていますが、泣き止まない子はほとんどいません」

 

Q4.教室後の自主グループ活動について

子どもたちにも大人気の、海のコーナー

「毎年、教室終了後に自主グループが生まれています。保育室を利用しながら、みなさん自由に活動しています。現在継続しているのは2グループですが、(お子さんが大きくなったため)保育室はもう利用していないけれど活動を続けているグループも4グループほどあります。5年以上、10年以上と長く続いているというものもあるんですよ」

 

参加希望者へのメッセージ

「かけがえのないわが子を育てる喜びを感じる一方、自信を失くしてしまう日もあります。完璧な親なんていません。『子どもと一緒に育ちを楽しむ』。そんな関係づくりを考えてみませんか」

 

リポーターの感想

子どもたちへの優しさと共に、小さい子どもを持つ親への温かな眼差しを感じました。リポーターの経験を振り返っても、いつも一緒にいる子どもにだけ注意と関心が向けられる中、自分の心と向き合う機会はとても貴重で嬉しいものでした。子どもと一緒に自分も育っていく。そんなふうに考えると、子育ての時間がより豊かで明るいものになるのかもしれない、と思いました。

 

取材:ぶんハピリポーター