はらっぱ文庫


自宅の一室を地域に開き
親子におはなしの魅力を伝える空間

右の白いドアが文庫の入り口

武蔵国分寺公園近くの静かな住宅街。毎週金曜日の午後、赤ちゃん連れのお母さんたちや近所の小学生が集まる場所があります。そこは、長年、小学校や児童館で多くの子どもたちに読み聞かせをしてきた須藤初枝さんが自宅に開いた絵本とおはなしに出会える小さな部屋、はらっぱ文庫です。

文庫が始まったのは2002年のこと。それまでは西国分寺の史跡通り住宅に長く住んでいた須藤さん。その頃のご自宅の居間は本で溢れかえっていたのだとか。

玄関先の看板は文庫オープン時に読み聞かせ仲間からプレゼントされたもの

現在の家を建てる際に、「君の部屋に玄関を付けたら、子どもたちが気軽に本を読みに来られるんじゃない?」とご主人から提案されたのが文庫を開くきっかけになったそうです。それまでは、自宅を開放して文庫にすることなど考えてもいなかったとのこと、当時お子さんが通う四小で一緒に読み聞かせをしていたお母さんたちからの「なんでも手伝うから、ぜひやってほしい!」という声にも後押しされ、家庭文庫を始めてから10年以上が経ちました。

はらっぱ文庫の蔵書は3000冊近く。文庫の本棚に全て収まりきらないため、季節に合わせて本を入れ替え、絵本を中心に赤ちゃんから大人まで楽しめるものを並べています。

ここの文庫のこだわりは、単に絵本を貸し出したり、ただ読み聞かせをすることではなく、「おはなし」を子どもたちに届けること。絵本などを使わないで聞かせる「おはなし」(語り)は、想像力と集中力を使ってお話の世界の面白さを味わうものです。

ろうそくに火がともると おはなしの時間

毎月第四金曜に開かれる「おはなしのろうそく」の時間は、部屋のカーテンを閉め、暗い中でろうそくをともして始まります。子どもたちは語り手の目をじっと見て、お話の世界に入っていきます。須藤さん曰く、「語り継がれてきた昔話には力があります。心に残る話でないと伝承されないし、現在まで語り継がれない」とのこと。生の語りの面白さに、大人である私もぐいぐいと引き込まれていきます。

文庫の本棚には絵本やおはなしの本がぎっしり

最後に、須藤さんに家庭文庫を続けてこられた思いや楽しさについて伺ってみました。「一人でやってきたのでではなく、たくさんの方に支えていただいたおかげ。子育て真っ最中のお母さん方や友人たちが、皆さんそれぞれお忙しい中、金曜になると集まってくれて。おはなしのろうそくでも、初めは私ひとりで昔話を語っていましたが、今では語り手が増えて4人に。交代で子ども達にいろいろなお話を届けられるようになりました。一緒に学童や保育園にも『おはなしの出前』に行けるようになり、文庫だけにとどまらず、たくさんの子ども達にお話を聞いてもらえるようになったことは、とてもうれしいことでした。家庭文庫の楽しみは、子どもの成長の歩みに寄り添えること、いろいろな人に出会えること、時折中学生や高校生になった子どもたちが遊びに来てくれることなど、尽きることはありません。毎週金曜日にはドアを開けて今日は誰が来てくれるか、どんな出会いがあるかを楽しみにしています」

時には子どもたちが手遊び歌を担当することも。みんなとても楽しそうでした

実は私も国分寺に引っ越してきて間もない頃、まだ友人もおらず初めての育児に戸惑いながら毎日を過ごしていたある日、子どもの健診の帰りにたまたま文庫の看板を見かけ、思い切ってドアを開けた利用者の一人です。「ようこそ。どうぞお入りください」あの日の須藤さんの笑顔に心がほどけるようだったことを思い出します。ここは、大人も子どもも温かく迎え入れてくれる場所です。新しい世界と出会うきっかけになるかもしれません。本が好きな方はもちろん、育児中でほっとしたい方もどうぞ訪れてみてください。

 

須藤さんのぶんハピ 国分寺歴 30年以上

はらっぱ文庫主宰の須藤初枝さん

武蔵国分寺公園と花の市

自宅の前の道から見える武蔵国分寺公園の緑に癒されます。国分寺まつりなどでゆっくり選んだ花の苗を、庭に植え替えるのが何よりの楽しみ。この公園の池のほとりのベンチで鳥を見るのも大好きな時間です。

6月の梅雨の合間に開かれた青空文庫

2012年の夏に文庫の10周年を記念して「青空文庫」を武蔵国分寺公園で開催しました。いつもの部屋を飛び出し、青空の下で開いたお話会は、はらっぱ文庫の名前通りのどかで楽しいものでした。ぜひ機会があればまたやってみたいと思っています。

 

 

子連れのぶんハピポイント

2時半から3時半頃までが赤ちゃんとお母さん中心の時間帯です。絵本を読むのはもちろん、手遊びやおすすめの絵本を教えてもらったり、育児のことなど日常のちょっとしたおしゃべりを楽しむ姿が見られます。幼児になると一緒に折り紙や工作を楽しむときもあります。

貸し出しノートには今までの貸し出し本やその日の文庫の様子などが記録されている 

小学生たちがやってくると、季節にちなんだ折り紙や工作を一緒に楽しんだり、手遊びをしたり。4時過ぎになると、お話会が始まります。絵本や紙芝居、語り、時には軍手人形やパネルシアターなどなど。楽しいお話が繰り広げられます。

 

取材:ぶんハピリポーター

 

施設情報

はらっぱ文庫

住所:国分寺市泉町1-9-13

TEL:042-326-1253

開催日時:毎週金曜 14:30-17:30

お話会は16:30頃から30分ほど。

お休み:学校の春休み、夏休み、冬休み(学校の休みよりも長いので要確認)

初回に住所と名前を登録すると、1人2冊まで2週間借りることができます。

 

 


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おむつがえ  



西恋ヶ窪親子ひろば「BOUKENとっとこ」

開放的な広い和室
ちょっとした心配事を相談できる場所

ひろば開催時、入口に出ている手書きで温かみのある看板

「西恋ケ窪親子ひろば」はNPO法人冒険遊び場の会が市から委託され2013年4月から市民プール内の和室にて運営しています。「BOUKENとっとこ」は、同会が北口駅前の商店街で運営している親子ひろば「BOUKENたまご」よりもちょっと大きいお子さんが来ることからスタッフが考えた愛称だそうです。

部屋の至るところにスタッフによる手作りのおもちゃがあり、これを参考に「家で作ってみました」というお母さんも多いようです。おもちゃの他に絵本もたくさん用意されていて、自由に見ることができます。大人向けの本もあり、こちらは貸し出しもOKです。木曜は、「いろいろ遊びの日」で、午前・午後各30分ずつ、手遊び、歌遊び、絵本の読み聞かせがあります。ひろばは、常時、運営責任者の石田さんと5名のスタッフが交代で担当する2名体制。おもちゃ作りの名人、絵本に詳しい人、お話を聞くのが上手な人、手遊びの上手な人などそれぞれに得意分野をもったスタッフがいるそうです。

和室の中には手作りおもちゃがいっぱい

「ここでは、気軽に相談できる場を提供したいと色々な試みをしています」と石田さん。毎週火曜の午後は「カウンセラーのいる日」、第4・5月曜の午前中には元養護学校教諭のチョコ先生が発達・発育が心配な親子の相談にのってくれます。さらに「わにはな」=わになってはなそ、というグループカウンセリングが第2月曜の午後にあります。プール教室に子どもを連れてきたママがひろばで相談ができることを知り、子どもが泳いでいる間にちょっと相談に訪れるなどの利用もあるようです。

「広い和室なので、よく動き回る2~3才の上の子とまだ0才の下の子を一緒に連れて来ることもできます。プールと同じ建物なので、上の子が水泳をしている間、下の子とお母さんがひろばで過ごすこともできます」とのことでした。取材した日には10組以上の親子が来ていました。利用者にお話を伺ってみると、「以前は人見知りのはげしい子だったが、ここへ来るようになって人見知りがなくなった」「ママ友が増えた」「はじめの頃は親のそばから離れなかったが、今は誰とでも遊べるようになり、幼稚園に入るときの不安がなくなった」などの声が聞かれました。

広い和室で親も子どももゆったり過ごせます

石田さんにこの広場での今後の夢を伺うと「今後は、簡単に作れるおもちゃをもっと紹介していきたいですね。遊びを通して体の使い方、他人との関わり方を親子で学んでほしい。広い和室で体を動かして遊ぶことから外遊びにもつなげていきたい」とのことでした。

大きな窓のある和室は明るく開放感があります。ママがリラックスすると、子どもは自由に遊びだすそうです。
「BOUKENとっとこ」にまだ来たことのない方へ「景色の良い広い場所で、ゆったりと過ごせるので、でひ来てください」とのメッセージをいただきました。
出入りは自由なので、自分の生活時間に合わせて、気軽に立ち寄ってみてください。

 

石田 さんのぶんハピ 国分寺歴 29年

運営責任者の石田紀子さん

本屋さんと史跡公園の桜

本が好きなので。本屋によく立ち寄ります。とくに絵本は見ているだけでも楽しいです。駅ビルにある本屋さんは絵本をゆっくりと見るスペースがあるのでいいですね。

史跡公園の桜は満開の頃の昼間でも混雑することはなく、穴場です。桜の幻想的な風景はとても美しいです。

 

子連れのぶんハピポイント

和室の中は飲食禁止ですが、建物内自動販売機の前や、道路向こうのともしび工房内「コロール」でパンとお茶を購入して食べることができます。

 

取材:ぶんハピリポーター

 

 

 

施設情報

西恋ケ窪親子ひろば

TEL:042-326-9770(冒険遊び場の会)

場所:市民プール2階和室(*入口と同じ階)
国分寺市西恋ヶ窪3-32-6

開催日時:毎月第2、4、5月曜日
毎週火曜日、木曜日 10時~15時
*年末年始、祝日はお休み

ホームページ:冒険遊び場の会

http://members3.jcom.home.ne.jp/bouken_asobibanokai/

 

 


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駐車場有 おむつがえ   *ベビーカーは建物の入口にたたんで置いておきましょう。
*入口は2階で、和室は建物の入口と同じ階です。
*おむつ替えシートと授乳ケープは和室で借りることもできます。
*ゴミは持ち帰りましょう。